パソコンのパフォーマンスを回復 : 仮想メモリの設定

パソコンを使っていて、複数のアプリを立ち上げて作業していると「なんか重いなぁ」と感じることはありませんか?それは、メモリ不足が原因の可能性が高いですね。今回は、パフォーマンス低下の主要な原因の一つ、メモリ不足についてお話しします。特にメモリが少ないパソコンをお使いの方に向けて、具体的な改善策をご紹介したいと思います。

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メモリ不足の基本的な対処法

皆さんのパソコンにはどれくらいのメモリが搭載されているでしょうか。現在、多くのアプリケーションを快適に動かすためには、少なくとも16GB(ギガバイト)のメモリが推奨されています。

同時に複数のアプリは使用しない、というのであれば8GB(ギガバイト)でも大丈夫ですが、それ以下はOSを立ち上げただけで4GB(ギガバイト)は消費されているので厳しくなります。

高負荷の状況では、「仮想メモリ不足」といったエラーメッセージが表示されることも少なくありません。

このメッセージが出る人はどうすればいいか?
簡単な答えとしては、大容量のメモリ搭載のパソコンを買い替えるか、出費を抑えて今使っているパソコンにメモリだけを増設するか、が望ましいです。

この記事では、出費はせずに今のパソコンのままで何とか快適にならないかと考える人向けの設定方法を紹介します。

方法は2つあります。仮想メモリ―の設定とメモリの解放です。この記事では、仮想メモリ―の設定の方法を説明しますね。

パソコンに搭載されているストレージ、つまりハードディスクやSSDの容量の一部を仮想的にメモリンに割り当ててメモリの容量を増やすという方法です。

Windows10とWindows11の画面で説明しますね。

Windows10で仮想メモリを設定する方法

1. ①の「ウィンドーズマーク」をクリックして②の「設定」をクリックする。

2. 「システム」をクリック。

3.「システム」が表示されます。
画面左側から「詳細情報」をクリックし、「デバイスの仕様」欄の「実装RAM」から搭載されているメモリの容量を確認します。

4. 確認したら「詳細情報」のまま左側を下へスクロールして「関連設定」欄の「システムの詳細設定」をクリックします。

5. 「システムのプロパティ」が表示されます。
「詳細設定」タブをクリックし、「パフォーマンス」欄の「設定」をクリックします。

6. 「パフォーマンスオプション」が表示されます。
「詳細設定」タブをクリックし、「仮想メモリ」欄の「変更」をクリックします。

7.「仮想メモリ」が表示されます。
「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックはを外します。

8.「各ドライブのページングファイルのサイズ」欄の「ドライブ」ボックスから、サイズを変更したいドライブ名をクリックします。
ここでは例として、「C:[Windows]」をクリックします。

9.「カスタムサイズ」をクリックし、「初期サイズ」ボックスと「最大サイズ」ボックスに変更したい数値をそれぞれ入力します。

一般的には、サイズの指定は
・初期サイズ:実装メモリ(RAM)の約1.5倍
・最大サイズ:実装メモリ(RAM)の約3倍
とされてます。

つまり、実装メモリが4GBの場合は、
初期サイズが6GB、最大サイズが12GBとなります。
実装メモリが8GBの場合は、
初期サイズが12GB、最大サイズが24GBとなります。

ここ1つ注意点としては。ここに入れる値は128の倍数を入れることが好ましいです。なぜかというと、物理メモリが1GBというのは1,024なんです。
よって、6GBは6,144、12GBは12,288、24GBは24,576の指定です。

ですが、最近はデータの断片化を防ぐために初期サイズと最大サイズに同じ値を入れたほうがいいという諸説があり、どちらが正しいとも言い難いということです。

この記事では、パソコンに搭載されているメモリの1.5倍か2倍の値を初期サイズと最大サイズに同じ値を指定することを推奨とします。

※4GB搭載のパソコンなら2倍の8GBで1GB=1,024の8倍で8,192を初期サイズと最大サイズに指定します。

※パソコンに8GBのメモリーが搭載されていれば、1.5倍なら12GBで12,288の指定

※パソコンに8GBのメモリーが搭載されていれば、2倍なら16GBで16,384の指定

ただ、メモリが少ないからといってむやみに大きい数字を指定しても逆効果になることもあるので注意してください。

10.サイズの入力が完了したら「設定」をクリックし、「OK」をクリックします。

11.「変更結果はコンピューターを再起動しなければ有効になりません。」というメッセージが表示されるので、「OK」をクリックます。

12.すべてのウィンドウを閉じ、パソコンを再起動します。

 

Windows11で仮想メモリを設定する方法

1.「Windowsマーク」をクリックし、次に「設定」をクリックする。

2.「設定」画面の左側の「システム」をクリックする。

3.画面右側を下方向へスクロールし下の方にある「バージョン情報」をクリック。

4.「バージョン情報」画面右側に配置されている 「システムの詳細設定」 をクリック。

5.システムのプロパティが表示されるので①「詳細設定」タブを選択し、パフォーマンス欄の②「設定」をクリック。

6.パフォーマンスオプションが表示されるので①「詳細設定」タブを選択し、仮想メモリ欄の②「変更」をクリック。

7.「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外す。

8.リスト内から仮想メモリのサイズ変更を行いたいドライブを選択し、「カスタムサイズ」 をクリックする。

9.「初期サイズ」「最大サイズ」ボックスに変更したい仮想メモリのサイズを入力し、「 設定 」 をクリックする。

仮想メモリのサイズについては、Windows10での設定9.を
参考にしてくださいね。

10.設定が完了したら「OK」をクリックする。

11.確認メッセージが表示されたら「OK」をクリックする。

12.すべてのウィンドウを閉じ、パソコンを再起動します。

 

まとめ

これで「仮想メモリが不足しています」というエラーは大丈夫かと思います。ただ、これでメモリ不足は解消できますが、最良の方法ではないということを理解してください。
なぜかといいますと、メモリーというのは、処理が超高速なので、ハードディスクに仮想メモリ―を指定した場合は処理が追い付かないことがあります。SSDの場合はある程度期待はできるかと思います。

なので、物理メモリが不足した際に役立つように適切な設定でシステムの安定性を保ちつつ、緊急時のリソースとして仮想メモリが機能するよいう考え方です。

パソコンのパフォーマンスを回復する手段として仮想メモリの設定の他にもう一つメモリの開放があります。よければ、こちらの記事も参考にしてください。

⇒「パソコンのパフォーマンスを回復 : メモリの開放」

 

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